【Bangkok / バンコク】PYRA 2021年のディストピアを予言した新作 “fkn bad Pt.1″をリリース!

バンコクを拠点に活動するPYRA(パイラ)から新譜の案内のメールが届きました。
6曲入りのEP「fkn bad Pt.1」がリリースされたとのこと。

リード・トラックの「paper promise」のプロモーションビデオは、ロックダウンされたバンコクの街中で、携帯電話を使って撮影されました。彼女のPVというと派手である種奇抜な印象を受けるものも多いですが、この映像はミニマルな撮影スタイルで、現在のディストピアを、ある種のジャーナル的に切り取った作品と言えます。
現在、タイではワクチンの流通が遅れていて、感染者は1日に2万人にのぼるといいます。PYRAは、「”paper promises “は2019年に書かれた作品ですが、今聴くと、現在のディストピアを予言していたように聴こえるはずです」と語っています。
このハードな世界を生き延びていく知恵を、彼女はアーティストとして、その答えを創作の中で探し求めています。

彼女のライブを最初に見たのは2019年の韓国・ソウルのイベント。そのパフォーマンスが素晴らしく、感想をメールしてコンタクトを取るようになりました。同じ年の11月、タイ・バンコクのBangkok Music CityとCAT EXPOで再度ライブを見て、沖縄でライブをやることに決めました。

PYRA@ CAT EXPO, Bangkok, 2019

彼女はスタートアップ企業のCEOなどと並行して音楽活動を行なっていましたが、現在は音楽活動のみをやっています。一昨年のBangkok Music Cityでのライブが目に留まり、ワーナーと契約したのです。その時は「これで私もポップスタークラブの仲間入り」と、少しおどけて話していました。

2020年2月、パンデミックが目の前に迫る中で実現した沖縄でのライブは、どこか凄みを感じるものでした。その時は、CAT EXPOの合間に本人とカフェで話をして、細かな条件などを話したのですが、今後はそうはいかないかもしれません。

PYRA @ Sakurazaka ASYLUM2020, Okinawa

彼女の常に個性的でやや尖った世界観はタイ国内ではまだ理解されないようですが、海外、特に欧米での評価は真逆のようです。そんな彼女が、ショーケース・フェスティバルやカンファレンスの重要性をいち早く理解していたことは、ある種必然だったのかもしれません。本当の意味でポップスタークラブの仲間入りをするのに、それほど時間はかからないのかもしれません。
(Ryuji Noda)

PYRA “fkn bad Pt.1”
01.bangkok
02.yellow fever(feat. Ramengvrl & YAYOI DAIMON)
03.paper promises
04.plastic world
05.dystopia
06.suicide spirits

音源はこちら(Listen here)
https://linktr.ee/onlypyra

PYRA official site
https://www.onlypyra.com

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