2021年4月、石垣島出身の女性シンガーG.Yokoのアルバム「Survive」がリリースされた。
アルバムをプロデュースしたのは、ロックバンドHEATWAVEの山口洋、カバーアートは画家の奈良美智が手がけている。
アルバム全編を通してアンビエントな響きが心地よく感じられる。一方で、実はとても熱いロック・スピリッツが流れていることも伝わってくる。新型コロナウィルスの緊急事態宣言下の島から、彼女の音楽は、静かに明日への勇気を与えてくれる。
石垣島のG.Yokoにメールでのインタビューをお願いした。
Q:今回、山口洋さんとアルバムを作ることになった経緯を教えてください。いつ頃から作業は始まったのでしょう?
「アルバムの7曲目に『空をとんで』という曲が収録されているのですが、私がギターで弾き語りしたものを山口さんが小さなレコーダーで録音し、それをご自宅のスタジオでダビングミックスし、完成させて聴かせてくれました。それがこのアルバムを作るきっかけとなりました。2019年のことです。それから他の曲も作ってみようと作業が始まりました」
Q:どのようなアルバムにしたいという具体的なイメージはありましたか?
「とにかく、自分の好きなこと、という感覚を大切にしたかったです。
アルバムタイトルの『Survive』は、母の闘病生活を見ていて、好きなこと、やりたいことというのはとても尊いものだと痛感したので、その感覚を大切に生きていきたいという思いでつけました。それで曲ごとにイメージにそって、元気が出るような、リラックスできるような、自分の感覚に忠実でありたいと思って作りました。
そして山口さんのギターの音、使っている機材や楽器もヴィンテージでとてもあたたかい大好きな音なので、なつかしい空気感で昔の音にして、聴いてくれる人がほっとできるようなアルバムになったらいいなあと思いました」
“ロックンロールには夢を、伝承された民謡には愛を。そして、消え入りそうな歌声には自らのルーツ(音楽的なことも含む)を感じてもらえるよう、意識を集中していた。” 彼女の声に魅了されたと言う、山口洋はそう綴っている。
Q:プロデューサーとしての山口さんに委ねる部分もあったと思います。そうした作業の中で不安はありませんでしたか? 山口さんからどのようなアドバイスがあったのでしょうか?
「レコーディングからマスタリングまで、一つ一つの音を確認させてもらいながら進めていったので不安はありませんでした。
山口さんからは歌詞が聞き取れるように歌うようにとアドバイスをいただきました」
Q:バンドでの活動もされていました。ソロとバンドの違いはどういう部分ですか?
「バンドは今は活動をしていませんが、みんな島に住んでいる仲間なのでこれからも自然な形で一緒に音楽をやっていくと思います。
ソロは自分の思い描いたイメージをもっと明確に表現していく作業だと思います」
Q:作品を作るときに、歌詞のイメージ・世界観はどういうところから浮かんでくるのでしょう?
「曲はギターを弾きながら自然に作っています。今まで出会った音楽や映画などの好きな世界観、出会った人たちや空気感、毎日海辺を散歩しているので、そこから見える景色にたくさんインスピレーションをもらっています」
Q:コロナ禍でライブをやったり、ツアーにいくことも難しい状況です。今後、どういう形で活動をしていきたいと考えていますか?
「活動の形はまだわかりませんが、落ち着いたらライブをして、そしこれからもっともっと作品を作って発表できたらいいなと思っています」
コロナ禍でのアルバムリリース。活動もままならないが、各地でG.Yokoのライブを待ちわびる音楽ファンは少なくないはずだ。これからの動きにも注目したい。
G.Yoko Profile
沖縄県石垣島に生まれる。
幼少期に俳人である父と海のそばの家で暮らし、そこで詩を書き始める。高校生のときに音楽に目覚め、ギターで自作曲を作り始める。現在は自然の中で暮らし、海の家のアトリエにて音楽と絵を製作中。
公式サイト
http://yadokarythm.com/
G.Yoko「Survive」
- 男の子女の子
- ロックンロール
- わたしをつつむもの
- Sun’s Eye
- ペインターマン
- Travis
- 空をとんで
- She
- ばんがむり
- まわる星
- Good Night
- ばんがむり(Sakana Mix)
¥2,800
YDKR-001 / © 2021 YADOKARYTHM All Rights Reserved. / MADE IN JAPAN
G.Yoko「Survive」は、以下のサイトから購入できる。
http://yadokarythm.com/
沖縄本島では、ミュージックタウン音市場、桜坂劇場(那覇市)にて販売中。