【Interview / インタビュー】タイ・チェンマイのファインギターポップ「YONLAPA」、日本ツアー後インタビュー

 

独自の文化と芸術が息づくタイ北部の古都チェンマイ。そんなチェンマイの空気感を纏ったファインギターポップ「YONLAPA」。2018年にバンド結成・活動開始して一年程で、チェンマイではもちろん、バンコクすら飛び越え、日本や海外でもその名が響くほど一気に広まっていった。

 

 

ボーカルNoinaは、以前は元所属レーベル「Minimal Records」が運営しているチェンマイのミュージックバー「minimal bar」で弾き語りをしていた。その後、メンバーを集めてバンドとして活動開始。タイインディーズシーンの代表曲として語り継がれるであろう名曲を次々と生み落とし、ライブ経験も着実に積み上げ、タイの名だたる音楽フェスにも軒並み出演を果たした。

インタビュー内でも言及されているが、タイのライブべニュー、とりわけバンコク以外の地方となると、バーやパブでライブをすることがほとんどとなる。かなりタフな環境でのライブを余儀なくされ、長年使われ続けてだいぶへたっている機材、演奏のためのステージなどはなく、モニターも満足な台数はなく、ドラムにはバスドラ用マイクが設置されていればいいほう。そういう環境で鍛えられてきているので、とにかく足腰が強い。YONLAPAのライブに足を運んだ方は、音源からは想像できないほどの力強い演奏に驚いたのではないだろうか。

 

 

楽曲をまとまった形でリリースできるようになったタイミングで、タイ国内ではCDで、日本でもBIG ROMANTIC RECORDSよりレコード・テープで音源をリリース。そしてコロナ禍を経て、ようやく日本へツアーをする運びとなった。

 

 

今回の日本ツアーでは、フェスやインストアイベントを含む全6ヶ所でライブをおこなった。日本ツアー中、どのようなことを感じ、どのようなことが印象に残ったのか。ボーカルNoina、ベースNawin、ドラムFewchy、ギターGunにインタビューをおこなった。

インタビュアー、翻訳、文:Ginn

協力:BIG ROMANTIC RECORDS

 

 

– 日本ツアーでは、ライブハウスでライブをおこない、音楽フェスティバルにも参加をしました。日本の音楽シーンに触れて感じたことはありますか?

Noina: 日本人は音楽を観賞することに対してピュアだと感じました。アーティストとオーディエンスとがお互いに敬意を払い、称え合っていることに感動しました。ライブに足を運んでくれた皆さんに感謝しています。
タイではバーやパブでライブをすることが多いです。なので、オーディエンスは音楽に集中するというよりも、お酒に酔った状態でライブを観ることがほとんどです。全てのバンドがバーやパブで演奏するのに適した形で楽曲デザインをしているわけではありません。

 

Nawin: 日本のライブハウスは本当に音楽を楽しむための場所なんだな、と感じました。オーディエンスは真剣にライブを観ていて、おしゃべりしたりスマホを掲げて他の人の迷惑になるようなことはしていませんでした。演者に対して、そして、他の観客に対してのリスペクトを感じます。
日本のように、タイでもバンコクのみでなく、他県にもライブハウスがあればいいなと思います。

 

Fewchy: タイとは違うなと思います。真剣に音楽を聴くというライブ観賞文化なんだと感じました。新たな経験を得られました。

 

Gun: タイとは違いました。タイよりも日本のライブ観賞文化のほうが好きです。日本のオーディエンスは真剣に集中してライブを観てくれていると感じます。なので、僕らもそれに応えたいと思いました。あとは、日本のスタッフや会場のプロフェッショナルな姿勢にも感銘を受けました。全てに感動しました。

 

– 共演した日本のバンドはいかがでしたか?

Noina: 夢が現実になったようで、共演できてとても嬉しかったです。バンドメンバーもスタッフも皆さん素晴らしい人たちでした。DYGLとnever young beachとの共演は、彼らのようにもっと高みを目指したい、今取り組んでいることにもっと楽しみを見出したい、と自分を鼓舞する刺激となりました。

 

Nawin: とてもエキサイティングだったし楽しかったです。演奏も素晴らしかったし、オシャレだし、とても良い経験になりました。

 

Fewchy: 全バンド素晴らしかったです。皆フレンドリーだったし、温かく迎えてくれました。新しい友達がたくさんできました。

 

Gun: DYGL、never young beach、そしてONE MUSIC CAMPで共演した多くのバンドとステージを共にできて嬉しかったし誇りに思います。楽曲も、機材も、ライブでのパフォーマンスも全てがプロフェッショナルでした。日本語の曲のリズムや響きが、僕にとって新たな世界を開いてくれました。
共演したバンドのメンバーや現地で会えた日本人も、皆さん素敵でフレンドリーな人ばかりでした。もっと一緒に飲んでお話ししたかったです。またすぐに会えればいいなと思っています!

 

 

– 日本ツアーのなかで一番印象的なことはなんでしたか?

Noina: 生活様式や街、食、文化です。タイとは全く異なります。細部に渡る気遣いを感じました。とてもキュートでユニークな文化なのではないでしょうか。

 

Nawin: 日本のファンの方々、スタッフの方々、音楽仲間に温かく迎え入れてもらえたことです。とても感動しましたし、良い経験ができました。そしてラーメン!!

 

Fewchy: 印象的だったのは、お客さんが真剣に音楽に耳を傾けている、というライブの雰囲気です。

 

Gun: 日本の人、街、文化は誰もが好きになりますが、個人的に最高だったのは、ビールを24時間いつでも買えて(注:タイではアルコール飲料の販売可能時間が法律で定められており、アルコール飲料を買える時間帯が限られている)、さらに、深夜0時を周るとスーパーマーケットで売ってる刺身がディスカウントされることです!

 

– 次回の日本ツアーの際には、どんなことをしたいですか?

Noina: もっと多くの日本の音楽フェスを観に行きたいし、出演もしたいです。自然あふれる土地にも行ってみたいです。自分が田舎で育ったため、そういった場所にいると、エネルギーをチャージしてもらえた気分になります。

 

Nawin: 自然が豊かな場所へ遊びに行って、美味しい食べ物をサーチしたいです。日本の色んなバンドのライブも観てみたいです。

 

Fewchy: 前回、約束したものの実現できなかったのですが、never young beachとボーリングに行って遊びたいです。

 

Gun: また日本のライブハウスやフェスでライブしたいです。きっと、他のメンバーも同じことを考えていると思います。
あとは、街や人やファッションを見に、もっと遊びに行きたいです。食べ歩きやショッピングも楽しみたいです!

 

 

– 最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

Noina: 皆さんに何をどうお返しすればいいのか分かりません。皆さんは私たちに多くの素敵な思い出をくれました。皆さんへのお返しとして、私たちの音楽で、皆さんが幸せな気分になってくれていればと願っています。

 

Nawin: 日本に行く前は、SNSで日本のファンの方々からのコメントを読むだけでも嬉しかったです。実際に日本へライブをしにいって、皆さんに僕らの音楽を聴いてもらえて、また、皆さんが楽しそうにしていて、さらに嬉しくなりました。皆さんに元気をもらいました。
引き続き僕らのフォローをよろしくお願いします。 皆さんに聴いてもらえるよう、新曲を作っていきます。また日本でお会いできますように。

 

Fewchy: 皆さんのことが大好きです。อะริกาโตะ! (注:ありがとう!)

 

Gun: 日本の皆さんを愛しています。素敵な人ばかりでした。来年中には、ニューアルバムと共に、皆さんにお会いできればと願っています!

 

[Release Info]

YONLAPA / FIRST TRIP

Rebel:BIG ROMANTIC RECORDS

Release Date : 2020年12月16日

Track List:

A side

1.Sweetest Cure

2.Why Why Why

3.U

B side

1.Let Me Go

2.Last Trip

 

Release Media:10 inch

Release no:BRRCD-061

Price : 3300円(税込)

 

Release Media:TAPE

Release no:BRRCD-062

Price : 1980円(税込)

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