再生数/リスナー数に大きく影響するといわれるプレイリスト、New Music Fridayは、私が確認できただけで、アーティスト活動地域の台湾/日本/タイだけではなく、韓国/シンガポール/インドネシア/マレーシア/フィリピン/ベトナムの合計9か国!
活動地域以外の国でもリスト入りを果たしたことに、タイアップだけではない影響力、楽曲の良さがアジア各国にも伝播している感じが自分も褒められているような気持ちになりすごく誇らしい。
私個人としては、鶴 The Craneと自分の住む沖縄で活動するRITTOがつながったことにひとりで勝手にに熱くなり、その情熱で”Denim Blue”を聴き込み、情報を深掘りしてこのコラムを書いているわけだが、こういった1楽曲/1アーティストが好きという”点”が、沖縄/日本/自分の関心のあるカルチャーやコミュニティとの繋がりを小さな事柄であっても発見した瞬間、”点が線”になることでぐぐっと広がる自分の中に生まれる興味や関心の芽吹き。自分の気持ちに沸き起こす熱さが、私のアジアのインディペンデントな音楽を掘る理由の一つになっていることは間違いないし、これを読んでいる人にとっても紹介するコラボ曲を点に、新しいアーティストや楽曲との出会いで線になってくれれば嬉しい。
続けてプラス1曲
コラム冒頭に紹介した、2曲目は日本のDJ/トラックメイカーMitsu the Beatsと台湾の人気R&Bシンガーの9m88のマスターピース楽曲”Tell Me”。今回紹介の楽曲”Denim Blue”に参加する台湾のラッパーGummy Bと、同じく台湾のラッパー艾蜜莉AMILIがアンサーを加えた新バージョン。
プラスされた歌詞が原曲の歌詞とリンクし、原曲の世界観と、再解釈された世界観どちらも味わえる良いアレンジ。”Denim Blue”を聴いた後に、あと1曲続けて聴くのにおすすめしたい1曲。
さらにもう1曲。3つめに紹介する楽曲はA day walk to the oasis。歌うのはSogare 曾我黎。台湾で活動する日本人ラッパー/マルチアーティスト。来年1月に行われる台湾の音楽フェスティバル Neon Oasis Fest. 霓虹綠洲音樂祭は、RITTOの主催する波の上フェスティバルと様々な形でコラボレーションを行い準備が進められている。この橋渡しをしているのがSogare 曾我黎 だ。
RITTOの台湾リスナーが増えている理由が”Denim Blue”だけではなく、実際に台湾のNeon Oasis Fest. 霓虹綠洲音樂祭で交換留学のような形でライブ出演が決まったことも要因ではないだろうか。楽曲をきいて、良いと思ったらライブが見たくなるのは自然な流れだ。楽曲に話を戻すと、Sogare 曾我黎の歌心のあるフック(サビ)が心地よく、またリリック(歌詞)も詩的でリスナーに考察の余地を残すがゆえ、ついつい次のフックはまだかと期待してしまう印象的なメロディ。台湾華語でバース(Aメロ/Bメロ)を担当するのは、アーティストPiNkChAiN紅粉鍊人を介して知り合った、Sogare 曾我黎の大学時代の先輩でもある、ラッパー湯捷Lil Happy Lif3。MVには日本語訳、台湾華語訳それぞれがあるのでより一層リリック(歌詞)が心に残る。派手さはないが未来/希望を希求する、静かに熱い、カッコよさが光る曲だ。沖縄と台湾を新しい形で繋げた彼の作品もあわせて聴いてみてほしい。
*公式リストインを確認できたプレイリスト19
・New Music Friday Taiwan
・New Music Friday Japan
・New Music Friday Thailand
・New Music Friday Philippines
・New Music Friday Indonesia
・New Music Friday Malaysia
・New Music Friday Singapore
・New Music Friday Vietnam
・New Music Friday Korea
・Hot Hits Taiwan
・Edge!
・The Sound of Formosa
・男聲報到
・嘻哈華語精選
・Mandpop Hits
・獨立最前線
・女力爆發!
・噺歌熱播
・男聲報到