【Column】
コザの天ぷら【コツのいらないアジア音楽】VOL.22
わずか1時間に翻弄される行方

 見ました⁇Music Lane Festival Okinawa 2025(MLFO2025)の第1弾出演者のお知らせ!前回の応募数を優に超える応募総数400組以上の中から選ばれたバンド&アーティスト!
このコラムを読んで頂いている皆様のアジアの音楽の入り口になるべく筆をとっているサクライ的には、やはり注目すべきはアジア勢!ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文(Gotch)へのラブコールでコラボ(コライト)が実現した、インドネシアの女性人気SSWのDhira Bongsをはじめとして、今回発表になった出演者は言うなれば、アジア各国で名の知れた音楽フェスにメインステージに登場するアーティストが大挙し来沖!という大ニュース!

Make Me Fallin in Love Again / Dhira Bongs Feat. Gotch
MLFO2025登場アーティスト。 Bongsが、くるりが主催する音楽フェス 京都音楽博覧会に出演したことをきっ
かけにGotchと交流、コラボ曲リリース。

今後発表される第2弾、第3弾の出演者たちも前回を超えるレベルの高い豪の物が勢揃いの予感!チケット発売は10月上旬を予定!プレイガイドのチェックを忘れずに!

難易度高め…

 MLFO2025チケットについての話題につなげて、今回は海外音楽フェスのチケットのお話。
 日本国内から海外のチケットを取る方法は…?行きたいイベントや音楽フェスの公式サイトに記載されたURLに飛び…遷移した先のチケットプレイガイドが、日本語で書かれている訳はもちろんなく(泣)、英語または現地の言語(今回は中国繁体字)を翻訳サイトやアプリを駆使してチケット決済まで辿り着く必要があります。
 これだけでも、ちょっと気軽に行ってみようかな、という気概を打ち砕く難易度ですが、そのハードルを越えてでもサクライ行ってみたい音楽フェスがあり、今回海外音楽フェスチケットを日本国内からgetチャレンジ!しました。
台湾国内で人気のある音楽フェスに必ず名前の挙がる、「浪人祭Vagabond Festival」。
 公式SNSで情報公開が行われた7月上旬、第1弾出演発表に台湾の音楽好き界隈(とサクライ)はSNSで大騒ぎ。第1弾出演者発表に並ぶバンド・アーティストは、今年のFUJIROCK FESTIVAL'24のGREEN STAGE(フジロックの1番大きなステージ)出演が話題になった台湾のバンド 草東沒有派對No Party For Cao Dongや、台湾国内だけではなく、バンドWONKやJazzトランぺッター黒田卓也など多数の日本人とのコラボ作品をリリース、竹内まりあ プラスティック・ラブのカバ―で日本でも人気の高い台湾の女性シンガー9m88、過去沖縄でライブを行った中国の人気バンドCHINESE FOOTBALLなど錚々たるラインナップ。

*動画補足。アジアから日本に逆輸入で起きたシティポップのリバイバルヒットの代表的1曲。MVは日本の音楽番
組をオマージュ(過去のコラム第3回で紹介した9m88の"Tell Me ~ 大嘻哈時代Version"にはMLFO2025出
演が決定した台湾のラッパー艾蜜莉AMILIが参加)

 

SNSを騒がせた第1弾出演者陣は台湾音楽リスナーからの絶大な人気がありながら、なかなか音楽フェスに出演しないレア度の高いアーティストが数多く並び、「発売した瞬間売り切れるラインナップ」と誰しも感じると同時に、チケット入手の困難さを感じただろうと想像に難くない。

 

時差ボケに悩まされることなく、旅行を楽しむことができます

 

チケット確保のためプレイガイドを確認していくと、チケットの発売日は週の真ん中の水曜日のお昼12時、先着順で販売(先行抽選システム無し)。前日までにチケットプレイガイドで携帯番号認証が完了している必要あり。プレイガイドの待合室制度無しetcーチケットぴあやローソンチケット、イープラスなどの日本国内チケットプレイガイドとは異なる、自分の中の常識が一切通用しない取説に戸惑いしきりである(そう考えると、今年1月の台湾 Neon Oasis Fest.'24 霓虹綠洲音樂祭が沖縄 波の上フェスティバルと協力してローソンチケットで購入できたことって本当に凄かった)。台湾の人も平日はもちろん仕事をしていたり、学校で授業だったりしているだろう。その昼休み時間に人気音楽フェスのチケットURLにアクセスし一斉にチケットgetチャレンジ…国外からチケットが取れる気がしないと益々不安になる。

時差1時間で、時差ボケに悩まされることなく、旅行を楽しむことができますーこれはよくある台湾旅行時にガイドブックに掲載される謳い文句。このわずか時差1時間が、国外からのチケットgetチャレンジを阻む。台湾時間12時発売=日本時間13時。私の仕事のお昼休み時間12時~13時ではチケットがget出来ない!ハードルの高さにクラクラ眩暈がしそうだ。(チケット獲得のため仕事の有給休暇を申請する予想外の展開)。

冒険島 / ChineseFootball *動画補足。中国を拠点に活動するChineseFootballも浪人祭Vagabond 
Festival出演者リストに並ぶ。彼らの2019年日本ツアーの動画には、2018年来沖時の沖縄output(那覇市
久米時代)や沖縄の風景がふんだんに収められている。
 そして無事にサクライはチケットが取れたのか?無事、取れました。開始5分でほぼ即時完売のレアチケット。私はというとパソコンブラウザと携帯スマホ・携帯アプリを駆使し、サーバーダウンに心折れながらF5リロードと、強制ログアウトからの再ログインと申し込みボタンの連打。発売開始20分でたどり着いたチケット購入画面、決裁方法を台湾ファミリーマートにしてしまい(日本のファミリーマートでは決済不可)、再度チケットを取り直すという痛恨のミス!からの再度F5リロードを続け、前の人の買い物カゴ~決済までのタイムアウト流れ再放出分をチケット発売開始から75分後に手に入れ、初海外フェス、台湾行きが決定!

                                                         人気チケットゆえ−余談

チケットが取れた、めでたしめでたし。という話ではあるがここからまだ続きが。この段階で出演者発表は第1弾。その後の出演者発表で日本のアーティストも続々発表。打首獄門同好会、betcover!!、カネコアヤノ、離婚伝説、ドミコ、EXILE AKIRA、THE JET BOY BANGERZ…などなど、日本の音楽フェス好きからしても「ちゃんと(リスナーの求めているものが)わかってる」感がある旬なラインナップだったため、チケットが取れたことをSNSに投稿していた私の元に、「お譲りいただけないか」「チケットを取る手立てがないか」等の日本から現地に駆け付けたい熱心なファンからの連絡が出演者発表のたびに来る事態に。行こうと思ってもチケットがない、という相談者の気持ちも痛いほど理解できるけれども、行きたい気持ちを5年温めた私の粘り勝ちということで、今回は楽しんで来たいと思っています。
****************
筆者紹介
サクライアヤコ:沖縄本島やんばる在住。アジア圏のインディペンデントな音楽を愛聴する、コラム・エッセイスト。 Music Lane Festival Okinawa 2025応援団(MLFO2025playlist随時更新!)
にて、邦楽アーティストとアジア圏のアーティストのコラボ(コライト)曲に特化した楽曲レビューを不定期更新中 。
カテゴリー Column / コラムMusic Lane FestivalNews タグ .