【Column】
コザの天ぷら【コツのいらないアジア音楽】VOL.12
ー日本で活動するアジアなアーティスト

春雷と沖縄県内のダム貯水率にハラハラする3月。先日、Music Lane Festival Okinawa 2024出演したHOMEstrawman.&celine.が、7月に行われるモンゴル最大のフェスティバルplaytime festivalに出演決定!のニュースに心躍らせた私。今後さらにMLFOの成果がこういった形で発現されるのが待ち遠しくしているところ。

さて今回の【コザの天ぷら】は、アジアのPOPSやインディーミュージックを楽しもう!と思っても、楽曲を聴いてもライブにいけない…、活動の様子が見えづらく応援するにも熱量のかけ方がわからない…と思っている人に向けて、日本を拠点に活動する、アジア出身アーティスト/在籍メンバーがいるバンドを3組ご紹介

【日本国内で活動しているアジアなアーティストをチェックするメリット】

▶テレビやラジオなど日本国内のメディアで情報をキャッチしやすい

▶国内でライブに行くチャンスがある(パスポート不要!)

▶推し友が見つかりやすい

それではいってみましょう♪

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【コザ天12で聞くべき曲3選】*リンクの挿入のみ

▶ Final Girl / Johnnivan

▶ Summer Drive feat.Icazahra / AmPm, Cartoon+Yellock

▶ 謝謝 feat.CaTEye(猫眼以太)/ あっこゴリラ

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Johnnivan

Music Lane Festival Okinawa 2024では、オーディエンスが本当にみんながみんな、後ろからみて両肩が上下に揺れて小気味よくリズムをとって楽しんでいたのが印象的。(とある海外の音楽関係者は両手を組み、目が❤状態。すごいもの観た…。)

彼らは東京を拠点に活動する多国籍ダンス・ロック・バンドJohnnivan。会場のRemy’sは大入り&大盛り上がり!沖縄の音楽ラバーを沸かせた彼らは日本・アメリカ・韓国のメンバーからなるチーム。音像は陰と陽の絶妙なバランス(+ダーク風味ちょい足し)、JohnathanSullivanの甘く美しいビブラート&特徴的な発声と歌声。人が何かしら抱える葛藤と、もがきながらも前に進もうとする瑞々しさ、心地よい高音でなるギターリフに、纏う儚くも芯が極太なシンセが心地いい。ドラムとベースのリズムは自由で解放的。聴く人の心の奥底のリズムを引き出し、センスが光る豊かな1曲。

Icazahra

留学中に出演した日本のテレビ局のカラオケ番組で注目されたことがきっかけで、留学修了後に再度日本に戻ってきて音楽活動を行っている、インドネシア出身のIcazahraイチャ・ザハラ日本でのテレビ出演やSNSでのインフルエンスをはじめとした音楽活動が、母国インドネシアにも伝わり2023年にはインドネシアのマクドナルドCMソングに抜擢される日本発の逆輸入型シンガー。

こちらの楽曲は、前述のテレビの音楽番組とは別のテレビ番組出演がきっかけで制作された1曲。コラボ(コライト)相手は、日本国内だけではなく、海外にもファンが多い日本のトラック覆面ユニットAmPmと、海外のダンスミュージックシーンからの信頼も厚いDJユニットCARTOON+YELLOCKら。

テレビやYouTubeで彼女が普段歌う日本の人気楽曲カバーソングからはイメージ出来ない、ぐっと大人びてラグジュアリーさを纏う歌声と、夏の海岸沿いをイメージさせる爽やかトロピカルな楽曲だ。

CaTEye 猫眼以太

中国出身、日本を拠点に活動するHIPHOPラッパーでSSW、プロデューサーのCaTEye 猫眼以太

日本と中国、台湾のHIPHOPがクロスオーバーし発信される音楽プラットフォーム”YELLOWHUB“をはじめとし、積極的にコラボ(コライト)を展開する彼女。

日本語・英語・中国語・韓国語を操るマルチリンガルなフロウは、言語が曲中切り替わってもパンチランが耳に残る、どこを切り取っても強烈さ。

ラップだけではなく、ビートもエッジが効いていて、尖っている。かなり強度の高い楽曲とアーティスト性で、聴く人を選ぶ楽曲かと思いきや、彼女の作品群を聴き進めていくと、尖っていながらも、メロディアスな一面も垣間見え、彼女の柔軟さにも触れることができる。

この曲はコロナ禍の閉塞感と、日本における忖度社会の居心地の悪さや、不祥事発覚時の謝罪の誠意の無さが蔓延する不愉快さなどを皮肉たっぷりに歌い上げ、ズンとくる太い低いべースも相まってなんとも癖になる1曲。

アーティストの活動のタイプが様々あるように、リスナーの聴き方、応援の仕方も多種多様。

今回の3組は、音源を購入し、実際にライブに足を運んで応援できるアーティスト/ テレビやYouTubeなどのメディアを視聴して応援できるアーティスト/ 特定ジャンルを深掘りしていくなかでコラボ(コライト)から出会うアーティスト…と応援のタイプが分かれる3組を選んでみた。

この3組だけではなく、他にも日本で活動するアジアなアーティストは沢山いるので、このコラムを読んでいる皆さんも、皆さんらしい方法でアジアなアーティストを見つけて楽しんでみてほしい。

 

筆者紹介
サクライアヤコ:沖縄本島やんばる在住。アジア圏のインディペンデントな音楽を愛聴する、コラム・エッセイスト。
Instagramにて、邦楽アーティストとアジア圏のアーティストのコラボ(コライト)曲に特化した楽曲レビューを不定期更新中 。
Music Lane Festival Okinawa2024の出演者を網羅したミュージックプレイリストはこちらから!(SpotifyAppleMusic

 

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